昨年8月の日本郵便からの発注1030台はスバル『サンバー』をベースに、集配用途に合うように現場の声を反映させた言わば日本郵便とゼロスポーツの共同開発のEVだった。
ところが9月、スバルは2011年度いっぱいでベース車両となっているサンバーの生産を停止し、ダイハツ車両のOEMに切り替える方針が判明する。年間4万台以上生産されるサンバーの供給は今後1年は続き、契約である2011年度内1030台のサンバーベース集配車両の導入には支障はないが、近い将来のベース車両変更が既定路線となった。
ここで日本郵便とゼロスポーツの間にあるアイディアが浮かび上がる。日本郵便側として、荷台下にエンジン(モーター)があるサンバーはEVに改造した場合にどうしても荷台が20cmほど上昇してしまい荷室のスペースが犠牲になる。一方で、ダイハツ『ハイゼット』はフロントエンジンのためEV改造による荷室スペース減少がない。またゼロスポーツにしても将来の車両変更による開発のやり直しを考えると、サンバーをあきらめてハイゼットベースでの1030台納品に傾いた。両者の思惑が一致し、ベース車両の変更と開発期間延長のため2011年1月と2月納品の次年度繰越に合意した。
しかし、日本郵便側で異変が起こる。契約変更の手続きをすすめるうちに重大なミスを発見したのだ。ゼロスポーツとの契約は随意契約である。日本郵政グループはいまだ完全民営化されておらず、随意契約の条件のひとつとして実証実験の実施を義務付けている。じっさい、ゼロスポーツと日本郵便は2009年度に2台、2010年度に8台の実証車両を走らせており、随時契約の条件を満たしていたのだが、サンバーからハイゼットへの車両変更が条件外になるおそれがわかった。
日本郵政グループの随意契約といえば「かんぽの宿一括売却」騒動が思い出される。日本郵便はベンチャー企業のために危ない橋を渡ることを避け、ゼロスポーツに対してベース車両の変更と30台の納品の繰越を認めないという通知をしたのが1月18日。それは1月納品期限である21日のわずか3日前であった。
奇しくも日本郵便はこの期間、業績悪化が深刻なことが明らかになり、多方面でのリストラも検討されている。3000台の車両をEVに置き換えるというプロジェクトも最初のステップでつまずき、大幅に計画は見直されるであろう。
ゼロスポーツは、はしごを外されたハイゼットベースの車両開発も虚しく、大口契約を背景に集めた運転資金は口座ごと凍結され破産に至る。
破産ゼロスポーツが郵便EVを納品できなかった本当の理由 | レスポンス自動車ニュース(Response.jp)
これはひどい
(via tnoma)
これじゃベンチャーやっても報われんわ。
(via tnoma)